第2回目は、「ブレードランナー」で一躍有名になったショーン・ヤングを取り上げる。35年ぶりの続編となる「ブレードランナー2049」が公開され過去の作品を振り返った男も多いだろう。当時22歳だった彼女の美貌にどれほどの男が酔いしれたことだろうか。 はじめにお断りしておきますが、この稿をしたためている時点では(2017年10月26日)、筆者はさて、1982年公開、後にSF映画の金字塔とまで呼ばれるようになった『ブレードランナー』、この作品の登場人物の中で、デッカード(ハリソン・フォード)とロイ・バティー(ルトガー・ハウアー)の二人を除いて、最も観客の印象に残ったキャラクターと言えば、誰もが美しき女性レプリカント、また彼女の存在そのものが、作品のテーマに直接結びついており、映画『ブレードランナー』の最重要キャラクターだったといっても決して過言ではありません。レイチェルを演じたのは、アメリカ人女優のショーン・ヤングは1959年11月、アメリカはケンタッキー州のルイスヴィルで生まれました。テレビの大物プロデューサーを親に持つ彼女は、ミシガンにあるインターラーケン・アート・アカデミーのハイスクールへ進学、ニューヨークへ居を移してからはバレエダンサーになるべくダンスや演劇を学びますが、途中でその道を諦めモデルとして活動、やがて女優への道を歩みはじめます。その美貌であっという間に頭角を現した彼女は、20歳そこそこにしてジャームズ・アイヴォリーの『ジェーン・オースティン・イン・マンハッタン(1980)』(アリアドネ役)や、ビル・マーレイの主演コメディ映画『パラダイス・アーミー(1981)』(ルイス・クーパー役)等の話題作に立て続けに出演します。そして『ブレードランナー』のレイチェル役のオーディションへ参加するに至るわけですが、当時の有名女優がズラッと名を連ねた50人を超える候補者の中でも、やはり彼女の存在感は群を抜いていました。ポール・M・サモン著の『メイキング・オブ・ブレードランナー』の中で監督のリドリー・スコットがインタビューでショーン・ヤングをやがて世界中を巻き込んだ巨大なカルト映画へと成長した『ブレードランナー』を経て、ショーン・ヤングの一流女優としてのキャリアも順風満帆かと思えました。1980年代は出演作も相次ぎショーン・ヤングの「奇行」として3つ有名なエピソードがあります。1つは前段の元恋人へのストーカー行為。2つめは『バットマン リターンズ』への出演を直訴すべく撮影中のティム・バートン監督のもとへ手作りのキャットスーツを着て現れたこと。3つ目は2012年、アカデミー賞のアフターパーティーへ入場しようとして、警備員に招待状を持っていないとして遮られ、その警備員を平手打ちして逮捕されてしまったこと。普通に聞くとお騒がせ女優の笑い話。どれも身から出た錆と片付けてしまえばそれまでですが、「こんなはずじゃなかったのに」という彼女の心の叫びが聞こえるような気がして、『ブレードランナー』を愛する身としてとても切なく寂しい気持ちになります。歴史にタラレバはありませんが、2017年現在、ショーン・ヤングはテキサス州オースティンに在住。1977年生まれ。スターウォーズと同い歳。集めまくったアメトイを死んだ時に一緒に燃やすと嫁に宣告され、1日でもいいから奴より長く生きたいと願う今日この頃。ポップカルチャーで世界を変える。© Copyright 2020 - THE RIVER by No reproduction or republication without written permission.掲載の記事・写真・イラスト等のすべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます。

ショーン・ヤング ... 1980年にオーディションに受かって映画デビューした。その後『ブレードランナー』や『追いつめられて』に出演、その美貌で人気を得る。 ... ブレードランナー 2049 Blade Runner 2049: 1982年のsf映画『ブレードランナー』で重要なキャラクターだったレプリカントのレイチェルを演じた米女優ショーン・ヤングさんですが、今回公開された『ブレードランナー 2049』にも出演しておらず、最近ではあまり名前を聞くこともありません。 前作への想い入れの強い方ほど、『 ブレードランナー2049 』は語りたい作品となるだろう。 しかし皮肉なことに、今作は「何を語ってもネタバレになる」類の作品だ。特に、劇中に忍ばされた思いもよらないサプライズは…、おっと、これ以上は大変なネタバレとなってしまう。

「本当に美しいものはそっとしておくべき」ルトガー・ハウアー、『ブレードランナー2049』への葛藤を語る 2018.02.23 21:00 9,683 ブレードランナー2049、初日に観ました。 私もあのシーンを観て質問者様と同じように疑問を持ちました。 しかしエンドロールの出演者名にショーン・ヤングの記載があったので昔のシーンから持ってきたのではないでしょうか? ショーン・ヤングは1959年11月、アメリカはケンタッキー州のルイスヴィルで生まれました。テレビの大物プロデューサーを親に持つ彼女は、ミシガンにあるインターラーケン・アート・アカデミーのハイスクールへ進学、ニューヨークへ居を移してからはバレエダンサーになるべくダンスや演劇を学びますが、途中でその道を諦めモデルとして活動、やがて女優への道を歩みはじめます。その美貌であっという間に頭角を現した彼女は、20歳そこそこにしてジャームズ・アイヴォリーの『ジェーン・オース …

前作への想い入れの強い方ほど、この記事には、『ブレードランナー2049』は、1982年のオリジナル版を継ぐ様々な要素が登場する。ディストピア的なロサンゼルスの雨雲とネオン、スピナー、ハリソン・フォード演じるデッカード…。その中でも思いもよらぬ形で登場するのが、前作ラストでデッカードと逃避行を共にした美しき女性レプリカント、レイチェルを『2049』に蘇らせる──この大胆なアイデアは、脚本のマイケル・グリーンによるものだった。劇中のデッカード(ハリソン・フォード)の台詞は、産みの親であるリドリー・スコットの提案によるものだ。マイケル氏は「一体どうやればあのシーンをうまく見せられるか、行ったり来たりを繰り返しました。(出来には)とてもとても感謝しています。最終的に完全なバージョンになるまで、繰り返し進化させました。すばらしい瞬間でしたよ。『ブレードランナー2049』のレイチェルは、『ワイルド・スピード SKY MISSION』(2015)のブライアン・オコナーや『「デジタル・ヒューマンは聖杯のようなもので、非常に困難でした。私のキャリア史上最困難な仕事になるだろうとは思っていました。この映画では様々なチャレンジを行っていますが、これが一番難しかった。」困難を極めたこの仕事を担当したのは、イギリスのVFX制作会社のMPC(ムービング・ピクチャー・カンパニー)だ。まずMPCは、続いて、前作『ブレードランナー』より、レイチェルの皮膚や表情の細かな情報を抽出していく。ところが、前作のレイチェルといえば暗闇での登場がほとんどだったため、MPCではモデレーターとアーティストは苦労が強いられた。デジタルの”代役”が「不気味の谷」を超えてうまくシーンに馴染むかどうか、MPCはローレンは、現在ではさほど珍しくもなくなったモーションキャプチャー用のドットマークを顔面に施し、レイチェルを演じた。ショーン・ヤングとローレン・ペータの2人は、別日にブタペストにてそれぞれ資料用のフェイシャル・キャプチャー撮影も行った。この映像に、デジタル技術による”メイクアップ”が施される。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督がひとつのベンチマークとしたもの…それはやはり「作業の進行中、私は『ローグ・ワン』を観直して、編集ルームに戻ってみんなに言いました。では、ドゥニ監督が目指したレイチェルのデジタル復活の在り方はいかなるものだったか。その基準は実にユニークなものだった。「母親に観せても、この難題はネルソン氏とMPCのチームに投げられることとなる。「こんなにもメイクの勉強をするなんて思いもしませんでしたよ」と振り返るネルソン氏は、わずかな頭の傾きからまぶたのシワの数まで、細心の注意を払いながらレイチェルを再現していく。特に自信を見せるのは、リアルな髪の再現だ。「デジタルでつくられた髪の毛はすごく綺麗ですけど、時々やり過ぎなことがあるんですよね。だから我々はより本物らしく見せるため、デジタルの役者が、人間には出来ない演技を再現し始めている。既に『ローグ・ワン』で実現しているように、故人の蘇生さえ成功している。この魔法のようなテクノロジーは、『ブレードランナー』におけるレプリカントのように、本物の役者の仕事を奪う恐れはないだろうか──。ネルソン氏は否定する。「デジタル・ヒューマンを創るのは信じられないくらいに大変。とてつもない時間がかかるんです。だから本物の役者さんたちは、しばらくは安心だと思いますよ。」お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。ポップカルチャーで世界を変える。© Copyright 2020 - THE RIVER by