写真のものは、キングの800番ですが、水にしばらく漬けておかないと使えなかったり、減りが速かったりと使いづらい部分があります。 平面がでていない、刃が砥げていない、持ち手のプラスチックのバリが痛い、などなどクレームが来ないのか不思議です。

平面が出ているかどうかは、台に水(か油)をつけて窓ガラスなどの板ガラスにそっと当てて見ましょう。  

写真のものはスタンレーのもので、少し砥いで、両端が白っぽく、真ん中は砥げておらずザラザラしているのがわかるかと思います。   逆に言えば、多少の凹みが台にあっても全く問題ありません。

図を描いてみました。

すると、台の出っ張っている部分だけが磨かれて艶が出るので、その部分をダイヤモンド砥石で重点的に削り、ほぼ平面を出します。

どれだけ仕上げ砥石で砥いでも鏡面にならなくなるのですぐにわかります。

クラフトノラで、製作している刃の研ぎ角設定治具です。 現在は、ベンチプレーンはグリズリーの製品を扱っています。 刃の端の段差が出ないように刃の両端を僅かに深く砥ぐのが推奨(当然真っ直ぐが良い場合もありますが)されますが、裏技があります。   写真の砥石はシャプトンの♯5000です。

諸説ありますが、人工のセラミック砥石では、落とした方がいいと思います。

2020年も高気密高断熱住宅や、

ほぼ完ぺきであればくっ付く感じがあると思います。 砥いだあと、ちょっと刃口の上が砥ぎ残っていますが、要は前後端付近と刃口周辺が平らであればいいので十分です。 台が長いNo.5などになると、ほとんどのダイヤモンド砥石から大幅にはみ出ます。

西洋カンナの台調整は、削る物の最終仕上げにヤスリがけする場合がほとんどなので、中しこ鉋だけで問題ないと思います。

鉋の裏押しを従来通りの「金盤」でやると、どうしても裏が貼付写真のように「ひょうたん裏」になってしまいます、説明は省略しますが、このひょうたん裏、とても「嫌」なんですよねところが、下記のある道具店で説明されているのですが・ その場合は、完全に平面が出ている台に裏が粘着テープの紙やすりを台より長く貼り付け、軽く擦ります。 そうなると何も考えずに削っても平面になりません。

ベルトサンダーで、ざっと砥いだ(削った)だけといったところですね。

ナニワ研磨工業製、エビ印の焼結ダイヤモンド角砥石です。 精度も高く、鑿や鉋の裏押しにも使用できます。 サイズは210×75×16 ダイヤ層の厚さは1mmです。 ※ドレッシング砥石が付いています。 ものすごく評判がよく、評判通りの文句無しの砥石です。

西洋カンナは台が硬く、刃幅も狭いので、どうしても僅かな削り筋が出やすいですから特に板状のものを削る場合は、高精度の平面出しをする鉋の性質が強いと思ってください。

日本の木製鉋の台ならしを元にしていますが、基本的には同じです。

日本の鑿や鉋は厚みがあるものが多いので、すこぶる砥ぎにくいですが洋鉋には最適です。

次に、金色のノブの下にあるネジを回します。

裏座はギリギリまで寄せる必要があります。

CRCでもダメではないですが、あれの主成分は灯油みたいなもの(ケロシン)なので、揮発しやすく臭いもあり、木肌にシミを作りやすいです。できれば、 鏡面に仕上がりました。 なるべく、そうなるのが遅れるように砥石全体をバランスよく使うのが大切です。 ローアングル系の台を動かしての刃口調整可能なモデルで安いものは、危険な香りがします。 比較的、台の口部分が動くことによる刃口調整のない一体成型のものは、狂いはあまりないです。 先に書いた通り、西洋鉋は、販売価格が安いほど、販売時点での精度が悪く、そのままでは使い物にならないことが多々あります。 それが終わってから全体にダイヤモンド砥石をかけて最終調整した方がいいです。 おススメなのは、「シャプトン 刃の黒幕 ♯1000」です。

出荷状態の刃です。 おそらくは、DIY大国である国では、安いものはそういうものであり自分で調整して使うものであるという認識が広まっているのでしょう。 鉋は通常裏透きがあり、凹んだ裏透きの先端と刃先の先端の間の平面が無くなる事を 裏切れ と言い、凹みの部分はカーブに研げてしまい刃先を直線に研ぎ上げる事が出来なくなります。 刃口と後端だけ水平をとって、刃口より先端側は必ず設置しない程度に僅かに削ります。 日本製のカルタブルーの場合も、出荷状態だと約30度(浅くも深くも調整できるようにです)に角度をつけられていますので、必要に応じてダイヤモンド砥石で角度を作って下さい。 せっかく仕上げが♯5000なのに♯1000の粒をお持ち込みすることになるからです。

精度の良い平面で、かつ逆目の少ない綺麗な削り面でなければ、ヤスリがけをしても無意味なのです。 刃こぼれなどなければ中仕上げからスタートです。

ただしこのような凹み方の場合は、削る性能には殆ど影響しません。

しかし、砥石を修正するたびに無駄に砥石が削れることになります。 鉋(かんな)。卓越した技を持つ職人さんは、確かな選択とさながらの要求ができる。それに答える「為」であり無名の「別打」であり堅木向けとして「友行」すべて実用性に長けた鉋。

と、言うわけですので、ここ日本でも調整してお手頃価格の西洋鉋を使いこなしてやりましょう。

刃の角度は基本25度で、治具から50ミリ出してセットすると確実に25度になる優れものです。

ただし、触ってみてトゲのようにあたる感じがする所は、木を傷にしますので完全に均して下さい。

真横から見るとこんな感じになります。 これは、凹凸が僅かにあっても刃が途切れにくく切り込むようになり、削り残しが出にくくなる為です。 ただ、新品1回目の研ぎの時は、異常な角度に研がれている事があり、長々研ぐと砥石を傷めますので、ダイヤモンド砥石で角度を作る事をお勧めします。 最後に紙ヤスリでなでるといいです。 浮き上がらないように、ゆっくりと10回ほどで十分です。 ある程度は、左右の力の入れ具合で追えるのですが酷くなると、図のようなことになります。

刃の黒幕シリーズは、水につけるとふやけてダメになってしまうので浸け置き厳禁です。

中しこでももちろん仕上はできますが、かなりの精度で平面がでていないと鉋くずが途切れ途切れになるので、最終仕上げには不向きであるといえるわけです。

50㎜のところで段差になっているジグ(クラフトノラでも製作しています)があればより正確ですが、 そうなったら砥石の修正が必要です。

つまり真ん中が凹んでいるわけです。

使用している治具はミツトモ製作所のストロングツールです。

砥ぎしろは、ブロックプレーンの場合3本穴が空いているのの1本目から3本目の間くらい、約2センチ程あります。 ガイドはそのままで仕上げに移ります。

木工道具の 完全に平面の出ている大きな台、家庭で用意できるものだと、分厚いガラスなどにやすりを張り付けたり金剛砂を使って砥ぎますが、そこまでしなくても市販のダイヤモンド砥石で十分です。

良かれと思って、鏡のように砥ぎあげると吸盤のように木に吸い付く感じになり摩擦が大きくなるのでむしろ砥がないほうがいいです。

鉋(かんな)の裏押し、裏出し、裏打ち、裏すき. 『よくこれで出荷しやがるな・・・』というレベルもあります。日本メーカーでは有り得ません。