© Copyright 2020 大和市 南林間 大原接骨院. この膝蓋下脂肪体の特徴として、 神経支配が豊富で疼痛感度が高い ことが挙げられます。 そのため膝前面痛の原因となることも多いです。 またこの膝蓋下脂肪体は、炎症などで容易に線維化(柔軟性の低下)しやすいことも特徴として挙げられます。 屈曲すると前方から押されますが、 伸展すると前方にあるため. ・打撲などの外傷 . さらに、そこから膝蓋下脂肪体の線維化が進み、柔軟性が低下してしまう。 上記のメカニズムで、余分な血管・神経が増殖して線維化してしまうと、膝の屈伸時や階段昇降で痛みをより感じやすくなってしまい、日常生活レベルでも支障が出てしまいます(>_<) ・体重の増加 . 膝関節伸展時に前方でインピンジメントを. 原因は次のとおりです。 ・歩きすぎやスポーツなどの運動によるオーバーユース . 膝蓋腱損傷、脛骨近位部骨折やその手術操作により 膝蓋下滑膜脂肪体の線維化 や 膝蓋腱の線維性瘢痕化および短縮 などが起こり、これが膝関節拘縮の原因になります。 膝の痛みの原因で多くみられる脂肪体の異常とは? 膝の痛みを訴え、整形外科を受診するとⅩ線(レントゲン)やMRI検査など画像診断をすると「変形性膝関節症」や「半月板損傷」などの診断名をつくことが … そして、炎症を繰り返すと線維化や瘢痕化、癒着をして硬くなり、本来膝関節伸展に伴う膝蓋下脂肪体の前方移動が阻害されて膝蓋大腿関節や大腿脛骨関節の間に挟まれて痛みが出たり、膝蓋靭帯との間で圧が上昇して痛みが出現します。 膝の前で膝小僧のすぐ 下あたりの痛みを 「Anterior Knee Pain」といいます。   「Anterior Knee Pain」を訴える 患者様は、結構多くいらっしゃいます。   その中で極めて重要なのが、 膝蓋下脂肪体の炎症が原因 として考えられる症例です。   今までこの脂肪体はほとんど 注目されてきませんでした。   しかし、最近になって、 ここが痛みを感じ取るセンサーが 非常に多いことがわかってきました。   お皿の下辺りでの痛みで、 名前もマイナーなため 見落とされやすく、  ジャンパー膝(膝蓋腱炎)や オスグット病などと 間違えることがあります。   膝蓋下脂肪体は、 レントゲンには写りません。  画像診断では、 エコー(超音波)検査や MRIが有効になります。 上の写真を見て下さい。 これは膝を横からみた 模式図です。   青い色のところが 膝蓋下脂肪体です。   ちょうど、膝小僧の すぐ下にあります。   これは脂肪のクッション のようなものです。   膝蓋下脂肪体は、 膝蓋腱(膝蓋靭帯)の 深層にある脂肪の塊です。   まわりを膜で囲まれていて、 なかは柔らかい 脂肪でできています。   膝を構成している、 大腿骨、膝蓋骨、脛骨の間にあり、 隙間を埋めるように存在しています。   膝蓋腱(膝蓋靭帯)直下にあり、 表層の脂肪体は動きが少なく、 深層で膝関節の動きとともに 大きく形を変化させます。   内部に繊細な線維を含み、 膝蓋骨の血流を仲介する 主要な経路の一つであり、 重要な役割を果たしています。   膝蓋下脂肪体は、 膝の曲げ伸ばしの際に、 その形を変えながら動きます。    膝蓋下脂肪体は 神経や血管が豊富な為、 痛みを感じやすい場所です。  膝蓋骨下脂肪体は、 膝関節の動きに同調し、 下の図で示したように形を変えます。    膝蓋下脂肪体は 膝の曲げ伸ばしの際に、 その形を変えながら動きますが、   膝が曲がる時には後ろに移動し、 それと同時に膝蓋骨の後ろ方の スペースにも入り込んできます。   そうする事で膝蓋骨と大腿骨 のクッションになります。   膝が曲がった状態から伸ばすと 膝蓋下脂肪体は、 前の方へ移動します。    膝が伸びた状態では、 膝蓋骨によって引き上げられ、   曲げた状態では関節内に 押し込められるような形となります。   大腿四頭筋の生み出した力を 効率的に脛骨粗面に伝達しています。  膝蓋下脂肪体は 膝関節にとって、 大切な役割を担っています。   膝蓋下脂肪体の役割は、 大きく分けて、5つあります。  1、衝撃などの外力をやわらげるクッションの役目  2、表面を覆う滑膜による関節液の分泌、関節の動きを良くする潤滑作用  3、関節軟骨面の清掃  4、摩擦や刺激から膝関節を守る防御の機能  5、膝蓋骨、あるいは膝蓋下脂肪体の血流に対するpumping action(ポンプ作用)   膝蓋下脂肪体の炎症 原因は次のとおりです。  ・歩きすぎやスポーツなどの運動によるオーバーユース  ・体重の増加  ・打撲などの外傷  ・反張膝(膝が過度に伸びている状態)  ・他の膝の障害による二次的な要因(半月板損傷、変形性膝関節症、膝の手術など)  Hoffa病(膝蓋下脂肪体炎)は、 以下の図のような過程で、 痛みを生じるといわれています。  Hoffa病(膝蓋下脂肪体炎)は、 膝蓋下脂肪体が外傷や 繰り返しの機械的刺激によって  微細な損傷を受け小出血を生じ、 その刺激によって細胞浸潤・ 結合織性肥大を起こし  線維化するために 柔軟性を失います。   その為、本来膝関節伸展に伴う 前方移動が阻害されることによって、  大腿脛骨関節(FT関節)間や 大腿膝蓋関節(PF関節)間に 挟まれることで疼痛を 引き起こすといわれています。  実は、膝蓋下脂肪体は 炎症が起きると 血管がすぐにできてしまい、  そして血管のすぐ近くに 痛みに関係する神経が 一緒になって増えます。  人間の身体は、 炎症が起こると、  普段は見られないような 異常な血管が増殖してきます。   更にその血管の周りには、 神経線維が増えます。   この「血管と神経」の組み合わせが、 増えてしまうと  その場所にある細かい神経線維が 興奮状態になります。    普通であれば痛みを 生じないような動きでも、  痛みの信号が 脳に伝わることになります。    年齢的には、 10代や20代の若い方が、 多いと言われております。  Hoffa病(膝蓋下脂肪体炎)の診断は、 膝蓋下脂肪体部の腫脹と、 下の写真の、赤丸の部分に 圧痛がみられます。    また、特徴的な所見として、 下の写真で示すHoffa signを 確認することで、 診断の一助となります。  Hoffa signとは、 膝蓋靭帯の両側から、 膝蓋下脂肪体を圧迫しながら 膝90度屈曲位から伸展させ、 痛みを誘発させるテストです。  膝を曲げて膝のお皿の下、 膝蓋靱帯の横の部分を 左右から圧迫をします。   圧迫をしたまま 膝を伸ばしていくと、 伸ばしきる後半で 痛みが生じます。   これで痛みが生じた場合は、 Hoffa病(膝蓋下脂肪体炎) である可能性が高いです。    膝蓋下脂肪体は、 膝を伸ばした状態で前方に 押し出されるので、  曲げた時よりも 伸ばした状態の方が、 痛みを生じやすいのが特徴です。          SHARE変形性膝関節症をはじめとする膝関節疾患は、臨床でも非常に多く遭遇する疾患だと言えます。患者さんの訴えとしては、ほぼ間違いなく痛みが挙がってきますね!特に多いのが、 この痛みの原因としては、多くの可能性が推察されます。しかしどの組織、どの動きが痛みに関わるかということを知っていないと可能性も推察できません。ですから、まずは膝の痛みに関わる組織を知ることが大切になってきます。 今回は、私が膝関節疾患を診る際に必ずチェックしているスポンサーリンクこの記事の目次膝蓋下脂肪体は、膝蓋腱の後方かつ関節包・半月板の前面に位置する脂肪組織です。この膝蓋下脂肪体の特徴として、そのため膝前面痛の原因となることも多いです。またこの膝蓋下脂肪体は、炎症などで容易に線維化(柔軟性の低下)しやすいことも特徴として挙げられます。 膝蓋下脂肪体はそのため柔軟性が低下した状態では、伸展時の前方移動が不十分になり膝蓋骨の下方偏位や膝蓋腱周辺部の扁平化を招いてしまいます。 膝蓋下脂肪体の特徴として、移動は内側に比べそのため外側支帯のスペースが狭くなることで膝蓋下脂肪体の内圧が高まりやすくなります。 膝蓋下脂肪体は神経支配が豊富で疼痛感受性が高く、痛みにも大きく関わっています。関節鏡による侵襲やメカニカルストレスによる炎症で、柔軟性が低下し痛みへと繋がってきます。 関節運動の中では、膝関節深屈曲および浅屈曲位である研究では この角度は普段の動作でみると、臨床でも痛みの訴えが多いそのため膝蓋下脂肪体の柔軟性が低下した状態で、しゃがみ込みや降段動作が行われると痛みが生じる可能性があります。また膝関節伸展位で前方移動すると前述しましたが、膝蓋下脂肪体の柔軟性が低下した状態で伸展の強制によりインピンジメント様の疼痛が出現する場合もあります。膝蓋下脂肪体の評価としては膝蓋腱深部で膝蓋下脂肪体を圧迫し屈曲位から伸展へ誘導し、内圧を高めていきます。この際に疼痛が生じるかを確認していきます。 また膝蓋下脂肪体の柔軟性が低下した状態では、膝蓋腱の深部を左右それぞれから圧迫した時の移動が制限され抵抗感を感じます。この抵抗感も一つの基準となります。前述した通り、正常では膝蓋下脂肪体の移動を受け入れるために外側膝蓋支帯の柔軟性を有しています。そしてこの外側膝蓋支帯の柔軟性が低下すると、膝蓋下脂肪体の内圧が高まり疼痛へと繋がる可能性があります。外側膝蓋支帯は…から成ります。これらの筋群は膝疾患では、柔軟性が低下していることが多いです。膝蓋下脂肪帯の観点からみてもこれらの筋群の柔軟性は必要になってくるんですね。 脂肪組織の特徴として、そのため膝蓋下脂肪体を圧迫したりマッサージのように解すことで柔軟性が出てきます。膝蓋下脂肪体の動きをイメージしながら、圧迫+上方への牽引などを加えながらリリースしていきます。 いかがでしたでしょうか?脂肪組織といえど、意外と膝の痛みと関わっていることが多い膝蓋下脂肪体。普段の臨床にプラスして診ていけば、新たな発見があるかと思います。ぜひ取り入れてみて下さい^_^最後までお読み頂きありがとうございました!スポンサーリンク次の記事 臨床に役立つリハビリのポイント、健康情報を紹介していきます!整形外科クリニック勤務の理学療法士がリハビリのポイント・アプローチ・健康情報をお伝えします! © 2020 リハビリタイムズ All rights reserved. 引き起こす可能性があります。 膝蓋下脂肪体は. All rights reserved. 膝関節の半月板の前に存在する “膝蓋下脂肪体”は. 膝蓋下脂肪体の炎症 .